上出長右衛門窯が新しい年を彩る干支商品が今年も発売になります。
私たちにとって、四肢のない蛇は外見的には不気味な存在かもしれませんが、古代から世界各地で宿仰の対象とされてきました。脱皮を繰り返すことから「再生」や「生命力」の象徴とされ、自らの尾を喰み環状になった「ウロボロス」の図案は「永遠」を意味し、さまざまな宗教でシンボルとして用いられてきました。
日本では、蛇は害獣であるねずみを捕食することで穀物を守り、財宝の女神である弁オ天の使いともされています。とりわけ白蛇は「幸運」や「清浄」の象徴として広く知られています。また、お正月には欠かせない鏡餅や注連縄も蛇の姿を模したものとされ、蛇を神聖な存在と見なした日本人の感性が今でも強く残っています。