意匠(デザイン)について

上出長右衛門窯が生産して来た割烹食器の多くは、中国明代末(1621-1644年)に焼造された「古染付」「祥瑞」と呼ばれる染付磁器をベースに作られています。それらは日本の茶人の誂え品だったと考えられていますが、古九谷同様に謎が多い焼き物です。「古染付」の自由闊達で遊び心にあふれる意匠を、現代九谷の上級で均質な材料と技術も用いて発展させようと努めています。

現在発表している新製品の意匠は六代目の上出惠悟が中心となって行っており、若い職人達と共に新たな創作、技法材料の開発にも力を注いでいます。

新作開発の紆余曲折するストーリーをnote 上出長右衛門窯の道行でお届けしています。これまで秘密にしていた新作とそのアイディア、プロセスを六代目・上出惠悟が綴っていますので、ご興味ある方は是非ご購読ください。(月額¥500/初月無料)


上出惠悟/KEIGO KAMIDE

1981年石川県生まれ、2006年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。同年より、1879年創業の九谷焼窯元である上出長右衛門窯の後継者として、職人と共に多くの企画や様々な作品を制作、伝統の枠に囚われない柔軟な発想で九谷焼を現代に伝える。伝統柄をアレンジした「笛吹」や、スペイン人デザイナーを招聘した「JAIME HAYON×KUTANI CHOEMON」シリーズなどを発表。2013年合同会社上出瓷藝(かみでしげい)設立を機に本格的に窯の経営に従事すると共に、KUTANI SEAL、丸八製茶場、結わえる、福光屋、ユニクロなどのブランド、企業の商品企画、パッケージデザイン制作を担当。また個人作家としても活動し、精力的に個展を開催している。

​上出惠悟インスタグラム