コレクション: 干支「午年」

馬と人間のつきあいは古く、紀元前4300年頃まで遡ることができます。重い荷物を運び、遠くへ人を乗せ、田畑を耕し、戦いの場所に立つ。まさに馬は人間の暮らしを支える大切な存在でした。これまで描かれてきた多くの図像が、馬具を身に纏った姿で描かれていることからも、馬が担ってきた役割を知ることができます。

馬は人の感情を読み取る力があるそうですが、人間との深い関係を築けた要因のひとつとして「馬銜(はみ)」という道具の存在があります。馬の口には、前歯と奥間の間に「歯槽間縁(しそうかんえん)」と呼ばれる歯のない部分があり、その隙間に棒状の馬銜を通しその両端に手綱をつなぐことで、人間の意思や合図を正確に伝えることできました。つまり、この歯槽間緑の発見と、馬銜の発明が「人馬一体」と呼ばれるほどに私たちの距離を縮めたのです。もっとも馬からすれば大迷惑な話だったかもしれませんが。

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